フエ帝廟はグエン王朝の王様を埋葬するのに使われた場所です。 グエン王朝の各王様はまだ生きている間に自身に廟を建造しておきます。独自の特徴と興味深い歴史的な物語を持つグエン王朝の帝廟は色々あり、ほとんど郊外にあります。
下記の代表的なグエン王朝の帝廟のご紹介です。
- 2代皇帝ミンマン帝の帝廟
ミンマン帝は2代目皇帝で、ザーロン帝の軍隊の強化や、教育制度の改革等を行って、ベトナムの力の増強を図った人物です。
ミンマン帝廟は1840年から約3年間かけて、中国風で建立されました。白い石が敷き詰められた中庭、三日月の蓮池、赤色と金色の装飾の崇恩殿など見所が多いです。兵やゾウの像もあり、霊魂を守っていると考えられました。
皇帝の墓所の扉は普段に閉まっています。旧暦1月20日(皇帝が亡くなった日)のみは、その扉が解放されます。
- 4代皇帝トゥドゥク帝の帝廟
トゥドゥク帝は、グエン朝13代の中で一番在位期間の長かった4代皇帝です。フランスの植民地がベトナムを侵略する道を開いた人物だと言われています。
フエで王の帝廟の中に最も印象的なのは、自然と調和した建築で建てられた美しい湖の周りにあるトゥドゥク帝の帝廟です。廟は1864年から3年をかけて建てられました。巨大な施設には住居だけでなく、お寺、墓、池もあり、皇帝は生前ここを別荘として愛用していました。池の左側の階段を登ると皇帝を祀る寺院があり、その奥に皇帝の墓があります。
廟の近くには、かつてトゥドゥック帝が釣りを楽しんだという蓮池が残っています。
- 12代皇帝カイディン帝の帝廟
カイディン帝は、フランスの影響を深く受けた12代目の皇帝です。皇帝を務めた10年間の間に、実際に進めた政治的な取り組みはほとんど無し、嫌いな皇帝だと言われました。
カイディン帝廟は、東洋と西洋の折衷様式の廟です。1920年から1931年までの11年間をかけて建設されました。墓所の建築様式や内装等はフランス式で作られました。中国の影響も残っており帝廟の前には役人、象や馬の像もあります。帝廟内部は写真や遺品、カイディン帝の像などが展示されています。